ラテアートをやってみたいので。
エスプレッソに目覚めたので。
将来カフェをやりたいので。
なんだかかっこいいので。
エトセトラエトセトラ。
いろんな理由で、おうちでエスプレッソを淹れる人が増えている。
いわゆる「ホームバリスタ」である。聞けば趣味なのにウン十万のマシンを買って楽しんでいる人もいるとかいないとか(いや実際にいる)。
そんなホームバリスタになりたい!という予備軍の方たちへ『予算別でズバリ選ぶ2013年度版オススメホームバリスタセット』であります。
【〜1万円】
この予算でエスプレッソからラテアートまで楽しむにはちょっと努力が必要だ。しかし、努力を厭わなければ、ちゃんと本格エスプレッソと楽しいラテアートができるセットを購入することができる。
少々予算が余るので、コーヒー豆買ったりミルク買ったりしてください。
[エスプレッソマシン]IKEA RÅDIG エスプレッソメーカー3カップ用
1990円
オススメポイント→直火式エスプレッソマシンの定番「ビアレッティ・モカエクスプレス」の半額近いお値段。
[グラインダ]ポーレックスセラミックコーヒーミル
3150円
オススメポイント→安価な手動でエスプレッソ用の極細轢きできるすぐれもの。

[その他]メリタ ラテカップ(ミルクフロッサー)
1500円
オススメポイント→直火式エスプレッソマシンだけではラテアートができないのでこれが必須。ミルクが飛び散らないんでまわりを汚さない。

【〜2万円】
グラインダはポーレックスのまま、エスプレッソマシンを直火式から家庭用電気式のものに変えることができる。ミルクフロッサーはもちろん必要ありません。
直火式エスプレッソマシンは2気圧程度までしか圧力がかからないが、家庭用でも(公称)9気圧かかるので、ここからが本物のエスプレッソということになる。クレマがドバーっと出る、あのエスプレッソが家庭で楽しめるようになる。
また、スチームも装備されているので、本格ラテアートが楽しめるのもここから、である。
[エスプレッソマシン]BONMAC エスプレッソマシンBME-100
16000円(探すと15000円以下でも)
オススメポイント→家庭用マシンのローエンド価格帯だが、スチームは強いしエスプレッソもけっこうちゃんとしたのが出る。実売3万以下のモデルの中ではトップクラスの性能でありながら、ネットで探せばクラス最安値くらいの価格で販売中と、コスパがいい。

【〜5万円】
一気に5万まで上がるのだが、これにはワケがある。このクラスの場合、ちゃんと挽けるグラインダがマシンと比べると割高なのだ。マシンはボンマックのまま、グラインダをポーレックスからアップグレードすると、この価格帯になってしまう。しかし、手回しの苦労を考えたら、グラインダを電動にすれば幸せになれること間違いなし。
このセットなら、家庭用としてはもう十二分に満足いく。
[グラインダ]バラッツア アンコール
30000円(ネット最安値を探してね)
オススメポイント→一応、エスプレッソの領域で2段階くらい挽き目を変えられる。挽き目は安定しており、微粉も少ない。高級とされる臼式の歯(※ディスク式と比べると高級と言われるが、このクラスでそれが当てはまるかは微妙w)。エスプレッソ用グラインダーのエントリークラスではもっとも安い。
ちなみに海外から買うと本体1万ちょい、送料も一万しないと思う。

【〜10万円】
ここが一番悩ましいところだ。
ボンマック+バラッツアのセットのどちらをアップグレードしても、10万円に収まらなくなってしまう。
実は、ボンマック+バラッツアのセットはコスパが非常に良くて、家庭用なのでどっちも安いけどどっちもそれなりに性能が良いものなのだ。それより上の性能のものを、となると、いわゆるセミコマーシャルグレードのものになってしまうため、いきなり値段(と性能)がハネ上がってしまう。
どちらをアップグレードしたところで10万円じゃ収まらないんだから、ここはパス!
ギークな人だけ、この下を見てね!
【〜20万】
ここからは泥沼だ。マシンとグラインダをアップグレードしようとするとあっという間に20万オーバーだ。普通、ご家庭にそんな高級調理家電は無いものと思われる。
そこで、まずマシンをアップグレードして、様子を見てみよう。
[エスプレッソマシン]シモネリ オスカー
18万
オススメポイント→WBC(ワールドバリスタチャンピオンシップ)の公式採用メーカーであるシモネリの末弟。シンプルな構造ながら蒸らし機能搭載(エントリーモデルにはなかなか付いてない機能である)、コマーシャルグレードのパーツ多用、そして安価。
2013モデルからウィークポイントが改善されて、さらに安定感が増した。
エスプレッソマシンは並行輸入品よりは正規代理店ものを買ったほうがいいと思う。日本の代理店はトーエイ工業。
ちなみに並行品で20万切ってるのは対策品じゃない可能性大。
それと、海外から買うときはアメリカ仕様の2013モデル以降が吉。

【〜30万】
サラリーマンの月収レベルだぞ。そんな金額突っ込んでいいのかホームバリスタ。
・・・と言いたくなるけど、マシンをオスカーにしたのならグラインダを見合う程度のものにしてあげたくなるのが人情。ここはちゃんとエスプレッソ専用ミルを立ててあげましょう。
ちなみにここまで来ると、小さなカフェが開店できるレベルである。
[グラインダ]コンパック K-3touch
8万(アメリカの通販してくれるとこ、たとえばクリスコーヒーサービスとか、から買うとたぶん6万以内で来ると思う)
オススメポイント→有名なマッツァミニとほぼ同じ性能、価格は半額以下。コスパ最強のエスプレッソ専用エントリークラスミル。
挽き目の安定はもちろん、歯のサイズが家庭用とは段違いなので、挽くスピードも速い。

【30万〜】
普通の人には「バカじゃないの?」と思われるレベル。
店でも開くんですか、というレベル。
でも趣味に妥協をしない人たちに送る、オスカーとK-3からのアップグレード指南。
[エスプレッソマシン]シモネリ アッピア
50万
オススメポイント→100ボルトで駆動するマシンとしてはほぼ最上級、これで文句あるなら話は200ボルト引いてからだ。
中身は旧アウレリア(WBC公式採用マシン)とそんなに変わらないよ。それがなんと50万円で買えるんだからシモネリすごい。コスパはこのクラスでダントツ。

[エスプレッソマシン]マルゾッコ GS3
80万
マルゾッコが唯一ラインナップする家庭用(?)マシン。100Vで動き、タンク式のため、家庭で使えます。
クロームの外装ながら近代的なデザイン。機能はほぼプロ用、オプションでパドル仕様やらなんやらとプロが要求するような機能をつけることが可能。

[グラインダ]マッツア メジャー
30万
マッツアのグラインダーで、フラットバー(ディスク歯)の上位機種。ミニと比べるとその速さと挽き目の安定性、微粉の無さは段違い。で、値段も段違い。
マッツア メジャー
[グラインダ]コンパック K10
25万
コンパック最上位機種、大径コニカルバー(臼歯)でさらに速いグラインドと安定性、そして臼歯ならではの「ダマ」にならない粉。
コンパック K10
このへんまでくると「YOU、お店開いちゃいなYO!」というレベルなので家庭で装備するレベルじゃない気がする・・・
上で紹介したのは代表的なオススメということで、これ以外にもいろいろオススメがあるので、以下に列挙。
デバイスタイル THW-020 おどろきの1万円。でも使いこなせば相当においしいエスプレッソと本格ラテアートができる。
メリタ バリオ バラッツアのアンコールよりもう少しがんばってこれ買うといいかも。調整の幅がグンと広くなる。
そのほか、いろいろとあるんだろうけど、僕がおさわりして使用感も判断できるのはこのあたりまで、というわけで、予算別でズバリ選ぶ2013年度版オススメホームバリスタセットでした〜