2014年05月26日

サイフォンで遊ぼう

サイフォンというコーヒー抽出器具がある。一般的なイメージとしては、どうなんだろう、昔流行った抽出器具って感じなのかなあ。それと、理科の実験器具みたいとか、扱いが難しそうとかいうのもよく聞くかな。

ハリオさんから無断でお借りしてきた画像がこちら。



確かに「これがほんとうにコーヒーを淹れる器具なのかどうなのか、どうもアヤシイ」という感じはするw
しかしこれはまぎれもなくコーヒーを淹れる器具であり、しかも、なかなか侮れない性能を秘めているのである。

(1)サイフォンは美味しい

サイフォンを買うと、布でできたフィルターが付いてくる。いわゆるネルドリップというアレと同じ布である。
あの布は起毛処理されたコットン生地であり、その起毛があることで、ただのコットン生地よりも抽出がゆっくりになり、よりとろっとした質感のコーヒーが抽出されるのである(と言われている)。
そして圧力(サイフォンの場合は減圧)により抽出するのは、エスプレッソマシンやエアロプレスで抽出されたコーヒーを飲んだことがある人ならばわかると思うが、とても抽出効率が良くなる。短時間で抽出できるということである。濃度が高い液体を抽出するための時間を短縮でき、成分をよくカップに落とせるということになる。
すなわち、そのコーヒーの持ち味を楽しむということであれば、圧力を利用した抽出方法には利があるということだ。

(2)サイフォンはかっこいい

そもそも見た目が理科の実験器具みたいでかっこいいのだが、さらにそれを扱う様がかっこいい。
サイフォンはそんなに安くない。セットで1万円近くする。それを鮮やかな手さばきで何本も使い次々とカップにコーヒーを注ぐ。


※写真はUCCさんからお借りしました

何本握ってるの!っていうか割れるの怖い! っていうのがサイフォン素人(=僕)の感想。
こういうのがサイフォニストたちには「おー!かっこいい!」ってなるんだそーだ。ううむ、僕は割らずに二本以上持てる日がくるのだろうか・・・と思わせるこの難易度の高さがかっこいい。
そしてもうひとつ、最近は光サイフォン(ハロゲンヒーター)などというものが出てきたので必ずそうだとは限らないのだが、サイフォンは裸火を扱うのがかっこいい。
コーヒーを淹れるにはお湯をわかす必要があるので、エスプレッソマシンでもない限り、何かでお湯をわかす必要があるのだけど、それはたいていキッチンのほうで沸かしたものを使うことが多い。ガスコンロにしろ、火を使うのはキッチンであり、抽出する現場ではない。しかしサイフォンは違う。燃え盛る火の上で一部始終の作業を終えるのである。火を自在に操り、コーヒーを淹れる。うーん、かっこいい!

(3)サイフォンは楽しい

まず何が楽しいって火を点けるのが楽しい。わくわくする。
でもって下のフラスコに入ってるお湯がこぽこぽと沸騰してくる様子(水泡が三本くらい立ったら上のロートを刺すんだそーだ!)も面白いし、ロートを刺して上にお湯が持ち上がってくる様子、そしてコーヒーの粉とお湯が混じり抽出された後、またフラスコに戻る!
見てるだけで楽しいよねー。自分で操作しても、途中で火力を調整してみたり、ヘラでかき回してみたり。なんだか楽しいんだ。

(4)サイフォンは面白い

サイフォンの仕組みをよく理解すると、抽出に対していろんな条件を設定できることに気づく。
実は僕、つい先日までサイフォンについてすごい誤解をしていて、プロのサイフォニストに「違うよそれ」と教えてもらっていろいろと気がついたことがある。そのほとんどが僕の固定観念で「サイフォンは抽出の自由度が小さい」というもの。実はサイフォンは抽出の自由度がかなり高い。
粉量と湯量を変えられるのは当たり前として、次の項目は意外に知られてないのではないだろうか(僕調べ、っていうか僕が知らなかった)。

・抽出の湯温は自由に変えられるよ
実は沸騰しつつお湯は上がっていくので、100度のお湯で抽出しているわけではない。100度近いということもない。がんばれば80度くらいでお湯は登っていく。さらに、もしそれ以下の湯温がご希望なら上がってきた湯に水を注せ。
・抽出時の速度は自由に変えられるよ
最初から粉をフラスコへ入れたり入れなかったり、ヘラで混ぜたり混ぜなかったり、いろいろと抽出のスピードを変えることができるよ。
・フィルターを通過するときの速度は自由に変えられるよ
フラスコへの熱の当て具合で減圧の程度をうまく調整してあげれば、減圧によるロート内の液体のフィルターの通過速度を変えることができるよ

えー?マジですか?こんなに自由度が高いものなの、サイフォンって? て思ったのは僕だけじゃあるまい。慣れれば、ほぼ自由自在と言っていい自由度があるのだサイフォンは。これは味づくりが面白いぞ!

(5)サイフォンは目立つ

喫茶店ブームが下火になりカフェが台頭してくるに従い、喫茶店でよく見られた(そしてカフェではあんまり見かけない)サイフォンを見る機会がどんどん減っている。
もともと家庭用とは言いにくい使い勝手と価格だったので、一般消費者の中ではあまりメジャーな抽出器具とは言えず、プロが使う道具という位置づけであったサイフォン。それだけに喫茶店ブームとともにサイフォンそのものも下火になってしまった感は否めない。
しかしそのサイフォンを今あえて使ってみるというのはどうだろうか。何しろ目立つ、間違いない。そもそもお店でも見かけなくなった器具なのにそれをご家庭で使うっていうのはとてもクールだ。そして目立つ割にそんなに使い勝手が悪くない。手洗いでも食器洗浄機でも、ぶつけるのを注意しさえすれば、部品点数はそれほど多くないしブラシなどを用意すれば清掃もそれほど苦じゃない。唯一フィルターの保管が面倒なのだが、それも小さなジップロックに入れて冷凍庫という手で随分楽ができる。
フレンチプレスを使っている人ならもう一歩、エアロプレスに手を出した人ならもう間違いなくサイフォンは普段使いにできるはず。さあ、サイフォンでコーヒーを淹れて目立っちゃおう!



というわけで、サイフォンの提灯記事みたいになっちゃったけど、実は僕がいまハマっているからこんな記事を書いているというのはナイショの話である。
ハマるとかなり面白いオモチャなので、ぜひみなさんも一度ハマってみて下さい。
posted by ホゼ at 22:49 | Comment(0) | TrackBack(0) | コーヒー | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月19日

ビジネスのポジショニングを考える

コーヒー屋さんを作る時に、育てていくときに、こういうマトリクスを考えてみて、それらの枠の中に既存の企業を当てはめて、自分がどうするべきか、どうしていきたいかを考えてみたらこれが自分的にはすごくいい感じだったので、それを一般化して書いてみたのだが、これがどうにもよくわかりません。僕の脳内にある「なんとなく」なイメージを、独断と偏見で「なんとなく」当てはめてみましたというような僕以外に誰がわかってもらえるのかはなはだ不安な記事です(笑

なにしろマトリクスがおかしい。矢印の左右、上下の両端が、相反しているようで相反してないような、ビミョーな感じなのは、作ってるときからウスウス気が付いていたのだけど、作る前に頭の中のイメージで「これだ!」って思っちゃって、このマトリクスありきで始まったんで、しょうがない、おかしいのは承知で最後までお付き合いくださいませ。

このマトリクスは、その店がそういう方向でビジネスをしているとかコンセプトがそうだとかそういうことじゃなくて、そのお店に来るお客さんがどういう人なのかを表しているものである。
つまり、このマトリクスの中にプロットしていくのは、一人一人のお客さんってことだ。そして、ある程度のお客さんのまとまりを考えたときに、そういうお客さんが好む店は、マトリクスに書いてある企業が代表的なものではないかと考えるわけである。

まず第一図がこちら。

エモーションマトリクス1.jpg

これだけじゃなんだかわからないんだけど、この縦と横の軸を考えたところがスタートなので、ここから順に説明させてもらいます。

縦軸。上に行くとエモーショナルであり、下に行くとスタイリッシュである。
エモーショナルとスタイリッシュが相反する要素ではないというツッコミは無しの方向で。
エモーショナル方面に行くお客さんは、その店、バリスタ、焙煎人などその固有の資産(ヒト、モノ)やヒストリーに愛着を持つ人たちだ。プロダクトを愛し、スタッフを愛し、店を愛する。作り手に共感するというイメージだ。
スタイリッシュ方面に行くお客さんは、その場所、空気、空間に溶け込み、自由に泳ぎ回り、自分の生活の中にその場を取り込むような人たちだ。高度に洗練されたセンスを持ち、その眼鏡に適う店を選び、その場にいる同じ目線を持つ他人と一瞬にして理解し合うような人たち。文脈を理解するということがキーワードになる。

次に横軸。右に行くとスペシャライズド、左に行くとオーディナリー。
スペシャライズドとオーディナリーが相反する要素ではないというツッコミはもちろん無しの方向で。
オーディナリー方面に行くお客さんは、納得のいく買い物を求めてお店に行く。価格と品質、サービス、価値のある買い物をする。あまり冒険はしないかわりに、きちんとモノやサービスを評価し、自分にとって満足感のある買い物をする人たちだ。合理的な価値観で行動する人だ。
スペシャライズド方面に行くお客さんは、自分の価値観にグサっと刺さる何かを求めて買い物をする人たちだ。モノやサービスの価値に裏付けを求めることなく、ひたすら感受性のままに対価を支払う勇気がある人である。個人的な感受性を優先する人だろう。

それらの要素を重ねたのがこの図。

エモーションマトリクス2.jpg

マトリクスの縦横の軸に付いた副題を、各エリアに当てはめてみる。
右上のエリアは、縦軸の上「作り手に共感する」と、横軸の右「個人的な感受性で」を合成したものが当てはまる。
それぞれ、合成したエリアの名称を右上から時計回りに書くとこのようになる。

右上「個人的な感受性で作り手に共感する」
右下「個人的な感受性で文脈を理解する」
左下「合理的な価値観で文脈を理解する」
左上「合理的な価値観で作り手に共感する」

それを書き足したのが下の図である。

エモーションマトリクス3.jpg

各エリアの特徴はわかっていただけたかと思う。それが僕が考えているのと同じであれば、この下の図を見て、なるほどと思ってもらえると思うんだけど、果たしてどうなるか・・・

各エリアにそれぞれ、代表的な企業(お店)を当てはめてみる。これは僕の独創なのでこの図に当てはめたお店が本当に当てはまってると思うかどうかは個人差があります(笑

エモーションマトリクス4.jpg

皆さんの意見とは違うかも知れないけれども、実際にこの四つのエリアにはそれぞれ違うタイプのお店が入るはずだ。僕はこう思ったというだけで、皆さんと違っていてもいいと思うし、何が正解かという話ではない。

さて、この四つのエリアなんだけど、最初に言ったように、これはお店の特徴ではなく、お店にくるお客さんの特徴ということである。言い換えると、なんでそのお客さんがそのお店に来たかという動機付けの問題である。
もし自分がコーヒーでビジネスを始めるなら、あるいはいまあるコーヒービジネスを成長させていこうとおもった時に、このマトリクスのどこに自分が求めるお客さんがいるのかと考えてみたら、少しうまくお店を作っていくことができるんじゃないかなと思う。

そしてこのマトリクスの話の、もうひとつ大事な副産物は、自分のつくる(あるいはつくった)お店がどうカテゴライズされているかということをお客さんの目線で考えてみることである。
そういうことを考える思考訓練としても、自分でオリジナルのマトリクスをつくり、それを土台にいろいろと考えるというのがすごく良いことだと思う。お試しあれ。
posted by ホゼ at 23:59 | Comment(0) | TrackBack(0) | ビジネス | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

このブログを月曜更新と決定しました。目標を達成すべく一生懸命がんばる所存であります。

ええもうこうでも書かない限り、定期的な更新が成されない(ほどに僕の意思は貧弱はなはだしい)ので、ここで公言します。
このブログは月曜に更新されます!がんばります!



え? 月曜とは書いてあるが毎週とは書いてないって? いやそれはゴニョゴニョ・・・
posted by ホゼ at 15:52 | Comment(0) | TrackBack(0) | 雑記 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

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